訓練というよりも、修行かな▼撮影=02/12/04 サンフランシスコ名物のケーブルカー。中国製のちゃちなケーブルカーのおもちゃは、みやげ物屋の定番だ。
 初めてこの地を訪れた20年前の夏は、たまたまメンテナンス中で乗ることができなかったので、2回目の訪米で初めて乗ったときには、感激も一入だった。
 1873(明治6)年以来走り続けているという。日本に鉄道が初めて開通したのが、その前年のことだ。動態保存という言葉はあるが、日本ではこういう思想は余り一般的ではない。使えるものを大切に使うという発想が、日本では何故育たないのか、とても不思議である。がんばれ大井川鉄道(知っている人にしかわからんだろうな)!!
 さてこのレトロな車両は、坂道に埋設されたケーブルを、車体に仕組んだ装置が掴んだり離したりして、箱が動く仕組み。運転手(Grip Man)はそのたびに、レバーを力いっぱい動かすので、そばにいたら吹っ飛ばされること間違いなし。
 社外から外にぶら下がって乗るのが粋だが、運転手や車掌に咎められることもある。早い者勝ちの、オープンデッキに座るのがベターだ。
 片道$3.00は他の交通機関($1.25)と比べて高いが、骨董品に載るんだから仕方がない。我慢しよう。
 で、この写真。車両に訓練中の垂れ幕が下がっている、珍しい(たぶん)写真。新人運転手がいることすら不思議な感じがする、まさに動く文化財である。