サンディエゴ駅のホーム。ターミナル駅にしては、ちょっとしょぼい。▼撮影=12/02/05 前回に続いて芸がないが、鉄道記念日と、ついでに筆者の誕生日を祝って、再び鉄道の話題。
 鉄道マニアでなくても、アムトラック(AMTRAK)という言葉は聞いたことはあるだろう。いろんな鉄道会社の路線を使う、アメリカの旅客列車運行専門の公社のことだ。日本ではJR貨物のような感じだ。
 ロサンゼルスにいると、長距離を列車で移動するということは余りないのだが、ここLAからも、シカゴ行きの超長距離列車"Southwest Chief"がある。一度それに乗ってシカゴに帰るという人と、LAXからのシャトルに乗り合わせたことがあった。飛行機を乗り継がないで、わざわざその列車に乗るという気持ちは、わからないでもない。
 長距離鉄道の旅は、なかなかオツなもんだ。筆者も、上海からの帰途、わざと伊丹行の飛行機に乗らないで、長崎行に乗って、その夜の「あかつき」で大阪へ帰ったことがある。スケールは小さいが。
 小生、ヨーロッパでは結構列車に乗った経験はあるのだが、割とちまちま乗っただけなので、時間と金があれば、一度は大陸横断鉄道に乗ってみたいと思っている。今まで最長はフィレンツェ−ウィーンか、マドリード−バルセロナかな。支那では北京−上海に乗った。でも、シベリア鉄道はやだ。聞くところによると、来る日も来る日も同じ景色ばかりで、アタマがおかしくなりかけるらしい(大げさ)。きっと人々をあの列車に押し込んで、共産主義思想を刷り込んでいったに違いない。
 LA近郊で列車乗る機会があるといえば、LAを中心に、北はSanta Barbara方面、南はSan Diegoを結んでいる、Pacific Surflinerを使う時くらいだろう。それにしても、ターミナルに到着してからは、車が無いとちょっとキツい。だからやはり、好き者じゃないとナカナカ乗ろうとは思わないし、そうしない方が良いのかも知れない。
 さて、筆者は好き者なので、メキシコのTijuanaに野暮用があった時に、先方がSan Diego駅まで車で迎えに来てくれるというので、2回目の利用となった。
 非常に快適、とは言えないけど、Los AngelesからSan Diegoまで、混雑しがちな高速を運転して移動するよりは、よほど便利。LAのUnion Stationでは、昔の始発駅のように、Pacific Surflinerの看板の下に並ばされるが、これは無意味。到着ホームがわかっているなら、そこで待っていた方が良い。特に、LA始発ではなく、Santa Barbara方面からの列車の場合、乗り遅れるんじゃないか?と思うくらいのんびりしている。
 コーチ(エコノミー)は結構混んでいるので、行楽シーズン等は、絶対にビジネスクラスがオススメだ。差額は$12ほどだったと思う。それで、マフィンなどのスナック、ソフトドリンクはおろか、つまみ(乾きもの)とワインまでついてくる。小生が乗ったときはガラガラだったからかもしれないが、途中からは食べ放題状態になっていた。マフィンなど土産にしてしまった。
 途中の風景は、ガイドブックにあるように、太平洋の海岸線は美しいが、窓ガラスが汚れているので、余り期待しすぎるとがっかりすると思う。San Diegoが近づくと、海も良いが山手も注目。湿地帯の風景が見慣れていないと結構面白い。
 チケットはサイトで予約して、駅の窓口で購入しよう。時間が節約できる(係員は恐ろしく手際が悪い)。米国内の旅行でもIDをお忘れなく。