車両はあまり魅力的ではない▼撮影=10/07/08 東部の都会だけは例外だが、アメリカでは鉄道は殆ど、貨物輸送が主流になっている。これはこのブログでも、過去に紹介したような気がする。カリフォルニアにも旅客鉄道がないわけではない。所謂アムトラックの列車は、主要都市を結んでいる。ロサンゼルスからは、南はサンディエゴまで、北(厳密には北西)はサンタバーバラまで、1時間に1本程度の列車が走っている。何度か乗ったことがあるが、まぁ快適だ。所要時間は車と変わらないが、のんびりできるのはありがたい。ビジネスクラスに乗れば、サービスも結構いい(東部の列車でこれを期待したら大間違いだった。何のサービスもなく、憤慨して列車を降りるハメに陥った)。
 では、都市の近郊交通はどうか。これもカリフォルニアでは皆無に近かった。モータリゼーションの波とは言うが、エコロジストによれば、自動車産業と石油産業による陰謀で、所謂市電などでは、残ったところも多かったが、都市近郊に蜘蛛の巣のように張り巡らされていた都市近郊鉄道は、1960年頃までに、跡形もなくなってしまったのだ。
 ところが近年、これが見直されているのだ。ロサンゼルスでも、この写真を撮ったサクラメントでも、近郊都市を結ぶ、いわゆるライトレールが、盛んに建設されている。その路線というのが、ほとんど、ひっぺがす前の、かつての鉄道網に沿っているというからお笑いだ。勿論、1930年代の路線を全て復活させるわけではないが、その当時の幹線沿いに、やはりライトレールは敷設されている。
 昨年の「第3次オイルショック」以降は、「カリフォルニア新幹線」が注目を集め、もしかしたら21世紀のアメリカは、鉄道の時代になっているかもしれない。潔いと言えば潔い話だ。必要ないから引っぺがし、また必要だと思ったら作り直す。馬鹿じゃないかとも思うが、思い切りの良さには驚いてしまう。環境にも良いし、いいじゃないか! そういう開き直りが聞こえてきそうだ。
 アル・ゴアが地球温暖化をインチキな映画で訴えながら、自分はプライベートジェットを使って温暖化に一役買っている。そんな二重基準がこの国を支配している。しかしもしも、地球温暖化が本当に問題で(小生は懐疑的だ)、温室効果ガスの排出を抑える必要があるとするならば、鉄道や原子力の平和利用は、真面目に考えるべきだろうし、もっといろんなところで、この手の「潔さ」を見せてもらいたいものだ。