あー恥ずかしい▼撮影=02/20/09 リトル・トーキョーは、ロサンゼルスにある旧日本人街だ。そう、もう旧と言う方がよいだろう。一部の店は、日本の名残りを漂わせているが、それは日本人街であったころの名残りというよりも、ここに勘違いをして日本の香りを求めにやってきた、非日本人相手に商売をするために存在しているようなものだ。キツイ言い方をすると。だいたい、何度もいろんなところで書いたのだが、日本の総領事館が、この地を見放して、自分たちにだけ都合がよくて、利用者に不便なところに引っ越してしまったから、その時点でこの街は、少なくとも日本の街ではなくなったのだ。
 最近、さらにショックなことが起こった。
 ミツワの撤退である。
 日本にお住まいの方にミツワといっても、石鹸屋かと思われるだろうが、そうではない。ヤオハン(こちらは、少しはご存知だろう)の受け皿として作られた会社で、日本食を中心にしたスーパーマーケットだ。現在の日本人村になっているトーランス(Torrance。余談であるが、地図帳を見てみたら、この街の名前がトランスという、わけのわからん名前になっていて大爆笑してしまった。その他も、カリフォルニアの地名は出鱈目な読み方が多いのに驚いた。確か地理教育では、現地の発音に近い表記を使うんじゃなかったのか? これじゃぁ、英語は通じんわなぁ)にも大型店舗があるが、このミツワがリトル・トーキョーから撤退し、後には、99ランチマーケットという、支那系のマーケットが入居するというのだ。いよいよ、リトル・トーキョーは崩壊するのだろうか。
 そもそも、誰もこの街を守ろうとする気などない。領事館さえ見捨てたのだ。全米日系人博物館があれば、それでよいとでも思っているのだろう。そのほかにも寺院などはあるし、日本風の建物もあるし、ということなのだろう。
 実際、この写真のFamily Mart(日本のファミマとは無関係)を経営しているのが、日系人か、日本人か、アメ人か、第三国人かは知らないが、目抜き通りでエロビデオを売ることを、地域の人々が認めてしまっているあたりが、もはや誰もこの街を守ろうとしていない証拠だと、小生は思うのだ。
 アメリカのポルノは、丸出しである。しかし、日本のように、子供の本を売る店で、『プレイボーイ』や『ペントハウス』は買えない。空港の売店などでも、子供の手の届かないところにエロ系の本はあるし、立ち読みもできないようになっている。エロビデオなどを売る店も、小生が知る限りでは、裏通りにあるのが普通で、こんな目立つところに、日本語とはいえ目立つ広告を出している例は知らない。少なくとも、歴史的ないわれがあり、観光客が立ち寄るところに、こんな店はあってはいけない。
 このコンビニは、日系ホテルの真向かいにあり、周辺は飲食店も多く、そういうビジネスに色気が出る気持ちはわかる。しかし、である。ここが日本を象徴する街なのであれば、規制があってしかるべきだと思うのだ。
 ああ、恥ずかしい。
 ここに来るたびにそう思うし、次に来る時までに広告が消えていることを願うのだが、その気配は、ない。